メンタルヘルス

【職場ストレス対処法】ヨガで行う認知行動療法

厚生労働省による平成30年労働安全衛生調査の結果によると、
現在の仕事や職業生活に関することで、
強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 58.0% にもなっています。

誰しも仕事のストレスは抱えるものですが、同じストレスでも、
それを非常に大きくとらえる人と、簡単に乗り越えられる人がいます。

人事・労務管理者にとって、欠勤・休職が発生してからでは組織としても大きな打撃に繋がります。

従業員個々人が、自分でストレスをコントロールできる認知行動療法としてのヨガをご紹介します。

本記事のテーマ

職場ストレスにも効果あり!ヨガで行う認知行動療法

この記事を書いてる私は、事務系公務員から、各種施設でメンタルヘルス対策向けヨガ教師、及び複数のスポーツジムやヨガスタジオでヨガインストラクターをしています。

公務員時代は、仕事に追われ、時間に追われ。。。
いつも、イライラ、ソワソワ、不安な気持ちで一杯でした。

それからヨガと出会い、少しずつ自分で気持ちをコントロールすることができるようになりました。
ヨガの勉強を進めていくうちに、ヨガは「心の鍛錬法」のため、
メンタルヘルス対策として、とても効果があることがわかりました。

昔の私と同じように、毎日の忙しさで気持ちが落ち着かない方に、ぜひ、お勧めします。

それでは、早速みていきましょう。

職場ストレス対処法


職場のストレスでよく聞かれるのが

  • 上司の理不尽な行動
  • 同僚に対しての嫉妬
  • 自分がいない場所でされてる噂話
  • カウントされない日々の残業
  • 何を考えているのか見当もつかない部下
  • 親切で教えようとしている、迷惑な先輩

このようなストレスを放置しておくと、やがて心と体が蝕まれ、疲弊してしまいます。
あなたが最も多くの時間を過ごす職場だからこそ、職場のストレスケアは最も大切です。

職場ストレスが原因で起こる3つの弊害


職場で過ごす時間が非常に長いです。
居心地がよければ、最高に幸せですが、
ストレスを感じる環境であれば、心も身体も蝕まれるほど、強烈な影響を受けてしまいます。

ここでは、ストレスをいつも受け続けることによる、代表的な弊害を考えていきます。

思い込み

ストレスがたまってくると、心にフィルターがかかってきます。
“心のフィルター”は良いことを全て遮断してしまい、悪いことばかりを思い出させてしまいます。

  • 私はだれからも嫌われている
  • 私のことをダメ人間だと、みんなが思っている
  • 私が会社を辞めればいいと、みんなが思っている

思い込みに捉われ、そのネガティブな思いを膨らませてしまうのです。
否定的な事ばかりが思い浮かび、心配になり、自分はダメなように思えてしまう。
徐々に精神的に、しんどくなってきます。

自己否定

自分は価値がない、能力がない、という思いに捉われて、自己否定を繰り返して今います。

  • 「きっと自分の噂話をされているんだ」
  • 「あいさつしたのに目を合わせてもらえなかった。きっと嫌われてるんだ」
  • 「昨日作成した資料について、課長は何も言ってくれない。きっと、ダメな奴だと思われているんだ」

このように、自分で勝手に自信の能力を卑下し、自らを責めてしまうので、
ますますストレスが大きくなってしまいます。

また、自己否定を繰り返すうちに絶えず気持ちが沈んでしまい、ますますネガティブになってしまう、
という負の悪循環を続けてしまいます。

嫉妬

ストレスをいつも受けていると視野が狭まり、人に嫉妬の炎を向けてしまいます。

  • 「何で、〇〇が私より早く昇進するんだ!ありえない」
  • 「何であの人がみんなから評価を受けてるのか」
  • 「何であの人の意見ばかり通るんだ。私の方がいいのに」

目に映る人、全てと、自分を比較して、絶えず競争し続けると、気の休まる暇がありません。
そのうえ、嫉妬のエネルギーを放ち続けてるのですから、心は疲弊し続けてしまいます。
他人との比較をし続けることで、次第に心のバランスが崩れ、体調も悪くなってきます。

心理療法とヨガの違い


上記のような認知の歪みを治す心理療法は、様々あります。
心理療法や心理カウンセリングとヨガとの大きな違いは、

ヨガでは、体を動かし、そこに意識を向けることで、内側への意識の集中を促し、
また、身体をほぐし、呼吸を入れることで、リラックスさせます。
この状態で、自分の「思考の癖」つまり、「認知に歪み」がないかを調べていきます。

内側へ意識を向けて、リラックスした状態で
思考の癖をチェック


これが大きな違いであり、大きく効果があるポイントだと考えます。

内側へ意識を集中させながら
普段自分がストレスを感じる場面で
何か考え方の癖はないか、認知の歪みがないか、それらを調べるのです。

ヨガをしながらの、リラックスした状態に、幸せホルモンが出てる心地のいい状態で、自分の内側から
「みんなは、私のこと、ダメ人間なんて、思ってないな、私の勘違いだな」
という”気づき”であれば、
自分の認知の歪み、つまり、思い違いであることに納得し、
これが、自分を苦しめる考え方だったのだと、自らを治すことがでいるのです。

ヨガで、体を緩めることで、心も緩んできます。

ネガティブな考え方が、自然と、ポジティブへと変わります。

認知の歪みを指摘するのではなく、自ら気づくよう促す

ヨガによって、心と体を緩めながら、幸せホルモンを分泌させながら、
自分の内面を見つめ、
自己の認知の歪みに気づけば、自然と自己を直すことができます。

認知の歪みに気づき、自然と自己を直すことができる

ヨガの教え


ヨガは、単なる運動ではありません。
4千年以上前にインドでうまれた「心の鍛錬法」です。
「ヨーガ・スートラ」という書物には、こうにすると人類は幸せになりますよ、という教えが沢山書かれています。

その中で、私に最も影響を与えたものは

「他人と比較しない」(二極の対立)
「私たち一人一人に十分な力がある、無力ではない」(真我、真実在)
「過去の記憶に捉われない」(チッタ)

二極の対立

他人と比べることは、やめましょう、という教えです。
今はSNSの急激波普及により、他人と比べて、自分をダメだ、他の人は幸せそう、と自己否定する機会が格段に多くなってきています。
だからこそ、意識して他人と比較しないと自分をコントロールする必要があります。

真我

ヨガの教えでは、「私たち一人一人の内側には、十分な力がある」とされています。
それなのに、そのことを忘れ、無力でちっぽけな存在だと勘違いしていることが、不幸に繋がる、と言われています。

この考え方を最初聞いたとき、私は衝撃を受けました。
私には自分に十分な力があるとは、思えなかったからです。

ですが、この教えにより、自己否定が減り、自信がつき、ストレスレベルも下がってきました。
私にとって、非常に有効な教えの一つです。

チッタ

過去の記憶に捉われるな、ということです。
もし、過去に失敗した仕事があったとします。
だからと言って、未来もずっと失敗するわけではなので、その記憶に捉われずに行きましょう、という教えです。

トラウマまではいかないにしても過去の失敗を抱えている人は、必ず体の痛みの反応が伴います。

各種心理療法では治しにくいことでも、体を使うヨガによって、その痛みが軽減され、
過去に捕らわれない行動をとることができるようになります。

日々のヨガで認知の歪みを直す


上記のような、ヨガの教えをもとに
よい思考のパターンを自分の思考パターンを比較しながら、
日々ヨガを瞑想的に行うと、
様々な「気づき」が内側から浮かんできます。

こんな考え方が、自分を苦しめてたんだな、
こんなことを言われると、いつも、この行動をとってしまったから、苦しかったんだな

例えば、職場の上司に挨拶したのに、目も合わせてもらえなかったことに対し、
今まで、
「自分は嫌われている」
という考え方をつけていたとしても、

「その捉え方は、必ずしも本当のことではないな、
なにか、家庭で嫌なことがあっただけで、私には関係ない」
ということに気づけば、ストレスはかなり軽減されます。

内側からの気づきだからこそ、自分を直すことができる。
いつの間にか、認知の歪みが治ってます。
ヨガであれば、お金もかからず、自宅でできます。
そして、私にとっては、効果絶大でした。

具体的方法はこちら

まとめ


ヨガは「心の鍛錬法」です。
ヨガを習慣にすることにより、少しずつ自分の感情をコントロールする力がつき、ストレス耐性が高まります。
気持ちが穏やかになり、緊張感が減ることにより、「自分がそのままで満ち足りた存在である」ことに気づきます。
「今、ここ」の内側の幸せと繋がることができます。
ぜひ、幸せなヨガライフを!

オンラインヨガで、あなたの心の安定をトータル的にサポートしています。

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